止まった時間と流れる時間

夫を亡くした30代妻のつぶやき。

遺言?…妹の夢。

私の妹の、夢の話です。


妹は、私の旦那の夢をあの時から二度見たそうです。


一度目は、亡くなってそれ程経っていない頃。

◯◯くん(息子)と◯◯ちゃん(娘)が笑顔でいられる様に

見ていてと、お願いされたそうです。


二度目は三日前。

自分が亡くなった事に気付いていない様で話し掛けてきたので

言うべきか言わないべきか迷ったらしく、

でも言わないといけないと思い伝えたら

一瞬驚いたかの様に見えた後、号泣したと言っていました。


どういう事か気になって、起きてから調べたそうです。

戻らないと理解しつつ戻って来て欲しいという願望を

意味していた様です。


夢に出てくるまでにそう思ってくれている事が

ありがたいのと同時に、涙が出るのを堪えました。

感情を言い表せる言葉がみつかりませんが、

旦那からのメッセージの様にも思えて…。


残したい思いを伝えられずに、旦那はこの世を去りました。

言いたかった細かい事は沢山あったかも知れませんが、

全ての中で一番の事は

「ごめん。子供達だけは、もう自分がどうする事も

   出来ないから頼む。」

この言葉と確信しています。

言えなくてもちゃんと届きました。

これから私が生きる中で、旦那から唯一与えられた

使命と思います。


亡くなった事に気付いて泣くのは、辛いな…

魂が暫く彷徨うのは、何が起こったか自分自身

理解が出来ていないからと聞いた事があります。

気配を感じていた時期も、確かにありました。

元々その様な事を信じていなかったので

何が本当なのか分かりませんが、あの事から少しの間

旦那に限っては確かにいてました。


あれから何度も繰り返し繰り返し、

やっぱりもういないんだ…と。

旦那の仕業?と思えた最後の気配は、お盆の時。

手入れせず雑草しか生えていない花壇に

家族の数だけ花を咲かせた事。

偶然か帰って来た事のアピールか分からない様な、

もうそれだけ遠い存在になってしまった。

ひょっとして帰って来たりして…と

錯覚も起こらない程に遠く、

一人でどこまで行ってしまったんだろう。


成仏する為に四十九日や盆にお経をあげて

本人に気付かせるんだ、とも聞きました。

そして、成仏出来ないと可哀想、浮かばれないとも。

私自身は無宗教ですが、死を認めたくない中で

意味は本当にあるかとも思いながら執り行いました。

いない事を確認した絶望感からどう気持ちを持とうかと、

情けない進み方だと思われるかもしれませんが、

そうやって前を向いていく方法を考えているのに…


今更泣かれると、また辛くなる。

普段泣く様な人じゃないけど、

これ以上の事ってないもんね…

そういう私の考え方が寂しいのかな、頼りないからかな…


無駄に口を出す人ではないので良い時は黙っているだろうし、

何かを伝えたいのかもしれないとも思う。

言っても聞かない本人には言わず、

妹の夢に残していったのかも。

これだって、あり得る…(^^;;


妹は、お供えにケーキを持って来てくれました。

そして、子供達にさせてあげたかった花火。

真夏に一緒にやってくれた残り半分がまだ家にあったので

遅ばせながら今晩、我が家の夏が終わりました。


こんな夢の話の延長で妹には自分の気持ち、

ここで書いている様な他人への苛立ちを強く感じた事なども

簡単ながら色々と話しました。

お互いに涙を堪えながら、

その時はただ聞いて頷いてくれました。

私の事、子供達の事も…いつも気に掛けてくれます。

こんな事があるとよく見える人の内面…

勿論引っ掛かる人だっていました。

でも、私は変わらず側にいてくれる周りの人達には

本当に恵まれていると思う。

今日も感謝の気持ちで一杯です。


ダラダラ空の下で書いていますが、今晩は星が綺麗です。

こんな時間だからでしょうか。(知識はありませんが…)

もうオリオン座が見えるんだな〜と。

三つ星が一際存在感あってつい目がそちらに行きますが、

もっと寒い日の事を思い出します。

旦那は煙草を吸いに外に出ては、寒さもへっちゃらで長時間、

扉の前に座りながら星を楽しんでいました。

どっちが先に流れ星を発見できるかって勝負したなぁ…


朝を迎えたら、今日旦那はひとつ歳をとっていた筈です。

でも、もう私の歳を追い越す事もなく

これからもずっとまだまだ若いまま、

ずっとこの歳のまま。

 

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