止まった時間と流れる時間

夫を亡くした30代妻のつぶやき。

命日から半年経過した、今。

昨日、命日から半年過ぎた日を迎えました。

特に何もない、ただ普通に時間の流れる一日でした。


悲しいけど、この生活にも慣れた。

それは、依存していた気持ちがなくなったって事。

でも、いつもの一日の中で一番大きな事は変わりなく、

旦那がいないという事。


半年とは思えず、

もっと時間が過ぎていってしまった様に思える。

時間の感覚が分からない位にもがいた、とも

言えるかもしれません。

自分の中で色々ありました。気持ちも、行動も。


今月は息子の誕生日。

もうすぐ5歳、この日を一緒に喜びたかった。


近々運動会で、リレーを張り切っている息子。

写真だけでなく動画も撮ってあげたいから…と、

今日は旦那のカメラを探した。

日頃準備の遅い私ですが、

今から充電バッチリで備えた。

イマイチ使い方が分からない動画。

カメラを充電しつつ電源を入れたら、

生後6ヶ月の息子の動画をみつけた。

旦那が映っているのかと、

ドキドキして少し心構えが必要だった。


おっちゃんみたいな顔の、赤ちゃんの息子。

童顔にも見える旦那。改めて、二人はそっくり。

私がカメラを撮っていた。

息子が一人で寝返り出来る様に見守る、

とても幸せな時間が映っていました。


撮っていたのはそれと、

カメラを固定したまま私が息子に離乳食を食べさせる

私達二人の姿だけだった。


娘が産まれて間もない時の姿も

旦那がいる時に写しておくべきだったな…と、

このカメラの存在を忘れていた事に後悔した。


赤ちゃんの時の自分の姿も、

パパからこんなに愛されてたんだよ、という事も。

娘はまだ2歳、生きた記憶は残らないと思う。

こうなってしまう事は微塵も思いもしなかったから

結果論だけど、尚更残しておくべきだった。

短い動画であっても感じ取れる事は沢山あった筈なのに。

娘が大きくなった時に、

私のはないのかと探し求める気持ちになるだろう…

パパを求める分だけ傷付くかも知れず、

本当に申し訳ない気持ちです。


この半年だけでも、こんなに成長してるよ。

あなたが一番心残りだっただろう事、

これからも、もっともっと成長していくのに。


少し前の事ですが、

小さな花壇の雑草が伸びに伸びてしまいました。

根から抜けないので、土の上辺りでむしった。

そうしたら、お盆の時に花を咲かせた花まで

誤ってむしり取ってしまいました。

私達家族の様な、四輪の花。

揉み消す様に、花壇全体に枯れ葉剤をかけました。

それなのに今、あの花だけ伸びて

新たにひとつ、蕾をつけました。

もうそろそろ咲きそうな頃。

生命力…

短かったけど旦那の生き様を思わせるたくましさ。


枯れた草の中でも小さく咲こうとする花が、

私達三人に送る旦那からのエールだと思いたい。

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